こんにちは、matsu(@matsu_sl)です。
ありえないなんてことはありえない。
これまで一件も躓くことなく順調にファンド運営を続けてきたオーナーズブックにて、初となるデフォルト事案(なのかな?)が発生しました。
参考 [重要]江東区商業ビル第1号ファンド第1回 | 案件に関する状況報告オーナーズブック状況としては、
- 1代表取締役が破産申請
貸付先AR社、担保物権所有する不動産保有会社、連帯保証人を務める2社、の計4社の代表取締役が破産手続きを開始(貸付先と不動産の代表は同一?)
- 2債務返済へ影響が出る可能性
各代表が破産=活動停止、ということでAR社への貸付に対する返済が滞る可能性があり(会社破産→取締役がケツ持つ可能性がほぼ消えた)
- 4担保不動産価格に対しての影響は少ない
例え返済が滞っても担保不動産への影響は限定的なので、最終的な回収金額には問題なさそうというのがオーナーズブックの見解
- 4直近の利息は支払われている
前2社以外の連帯保証人の1社から直近の利息分全額の支払いは受けている
まず気になったのが、本ファンドの貸付は今年の3月初旬に行われており、それから4ヶ月程度で頓挫してしまったという点です。
スポンサークレジットを見てもレッド評価でリスク大と出ているので整合性は取れる感じはしますが、やはりそれでもこれまで1件もこういったことが無かった反面、少なからず驚きを抱いてしまいますね。
たださすがというか、リスク大の貸付先に対し「連帯保証人を計3社」付けていたのにも驚きました。
其内2社は機能しなくなったようですが、残り一社が機能して直近の利息を負担させられたのですから、このことについては「オナブグッジョブ!」と言えるんじゃないでしょうか。
・・・
担保不動産については、
シニアとメザニン(投資家出資分)合わせてLTV75%程度。
仮に評価額から3割毀損しちゃうと、投資家出資分はほとんど消えてしまう形になります。
少なくとも2019年に実行した貸付であり、そこから数ヶ月、売却考えると1年程度(?)の経過時間で、この評価額が3割も毀損するとなると、不動産評価能力に関して疑いの眼差しを持ってしまう事になります。
しかしまあ、連帯保証人も1社残っていますし、「オーナーズブックでLTV75%」ということを考えると、個人的には心配は少ないとは思いますが、なんせ初事例で材料がありませんので、こればかりは結果が出るまではなんとも言えませんね。
折しも日本経済的には、最大の腰折れ要因である「消費増税」が控えていますし、
「消費増税は不動産市場には限定的」
と、過去のオナブセミナーで責任者がおっしゃっていた相場観がどうなるのか注視しておきたいと思います。
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