こんにちは、matsu(@matsu_sl)です。
先日、maneoファミリー内でリファイナンス案件(借換え)が相次いで遅延となったことを受けて、ソーシャルレンディングにおける借換え案件にリスクを感じた方もおられるかと思います。
しかし、借換えという手段はソシャレンにおいては至極一般的なものでもあり、その中にはきちんと計画に基づいて手段として取り入れているファンドもあります。
その一例として、同じくmaneoファミリーであるLCのレンディングの下記案件を参考に仕組みをみてみることにしましょう。
参考ファンド概要
案件名 | LCハイブリッドファンド4号 |
募集者 | LCレンディング |
年率 | 7.25%(営業者報酬合わせて10.0%) |
説明ページにもあるように、リファイナンス資金を融資するファンドということになります。
収益物件に関するリファイナンスは安全性が高い
まず今回対象となっている医療施設は、全て収益を発生させる収益物件です。なぜこれに対するリファイナンスが安全性が高いのかと言うと、「利息を事業収益で賄うことが出来る」からです。順を追って説明していきます。(参考例のファンド内容とは細部は異なりますが大まかな流れという感じで解釈してください)
- STEP11億円借り入れて物件取得
まず物件の取得段階から考えていきましょう。
この物件を取得するには1億円が必要でした。そして事業者はこの物件を取得するために年利10%でLCレンディングで借入を行います。
- STEP2毎月約83万円の利息を支払う必要がある
1億円を10%で借り入れたのですから、1年間で1,000万円、毎月約83万円の利息を支払う必要があります。
- STEP3毎月150万円のキャッシュフローがある
そしてこの物件では事業収益として毎月150万円のキャッシュフローが発生しています。前述の利息をこのキャッシュフローから支払っても77万円ほどの利益を確保出来ていることになります。
利益:77万円 = 事業収益:150万円 ー 利息:83万円
この見込みがあったこそ1億円を10%という高金利で借りる決断ができたんですね。
- STEP41年後、再び同条件でリファイナンス
このような経過で1年運営後、元本1億円を支払う時期になりました。
事業者はどうすればいいでしょうか?
答えは簡単ですね、また1億円を10%で借り入れすれば、これまで通りの利益も確保できる計算になります。借りた1億円を返済に充てる形になります。
それでは貸付側からすると、この事業者へ借り換え資金を融通することは危険と感じるでしょうか?
「毎月のキャッシュフローで余裕を持って利息支払いをしている実績がある」という事実があるので、比較的安心して貸し付けることが出来るかと思います。
例えリファイナンスだとしても。
- その後物件売却
まとめ
説明のため細かい所はデフォルメ化して話を進めましたが、この案件のように収益を発生させる物件に対するリファイナンスは、リファイナンスの中でも特に健全性が高いと考えられます。
貸付期間が長期でもOKというのなら銀行融資も下りやすいはずです。
対して先日遅延したガイアにおける日常的なリファイナンス案件は、収益物件に対するそれではなく売却物件に関するリファイナンスであるので、貸付期間内の金利を運用益で支払うことができません。
場当たり的なリスクを含んだリファイナンススキームであると言えます。
ただ私個人の感想としては、先日の遅延はmaneoがハシゴを外した印象が強く営業者側(ガイア、キャッシュフロー)からしても納得できない部分もあったんじゃないでしょうか。
とは言えリファイナンス案件に今後触れる際は本記事で説明したようなことも念頭に投資を検討なさって下さい。
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