ソーシャルレンディングの安全性を話題にする時、大抵その事業者の経営状況について題目に上がりますが、ふと「サイバーセキュリティ」といった側面からの安全性について興味を持つようになりました。
本来安全性というとこういったセキュリティ面を考慮することがほとんどですが、お金が絡む投資関係だと「損をしない」が安全性の第一候補として上げられるのは無理も無いかもしれません。
ログイン系のセキュリティと、万一乗っ取られた時に想定される問題、システム開発などについて調査してみましたので、普段とは別角度になる「セキュリティ面の安全性」について参考にしてくださいませ。
ログインセキュリティ
事業者ごとのアカウントロック対応状況
事業者名 | アカウントロック | 対応 |
maneo | ◯ | 15分間ロック |
maneoファミリー | ◯ | 15分間ロック |
SBIソーシャルレンディング | ◯ | 一定時間ロック |
クラウドバンク | ☓ | — |
トラストレンディング | ☓ | — |
TATERU FUNDING | ☓ | — |
OwnersBook | ◯ | 再設定 |
ログインセキュリティのアカウントロックというのは、パスワードを何度も間違えて入力したり通常とは異なるパターンが検出されたときに、そのアカウントへのログインを一時的に遮断してしまう機能のことです。
不正ログインをされてしまうと?
- デポジットに残金ある場合は勝手に投資されてしまう
- 出金は本人名義口座のため安全
不正ログインをされた場合、デポジットに残金があればそれを勝手に投資される恐れがあります。しかし、基本情報変更は確認書類が必要で、出金口座も本人名義マストで変更には確認書類が必要なので、お金を勝手に盗まれるという心配はなさそうです。
勝手に投資されてしまう件ですが、オーナーズブックはログインパスワードの他に「支払いパスワード」が設定されています。これが無いと投資実行できないので、不正ログイン対策に対してはオーナーズブックが一歩抜きん出ていると判断することができます。
またmaneo系は一定期間を経過するとログインの度に「パスワードの変更」を推奨する仕様になっているようです。微々たるものかもしれませんが、セキュリティ意識向上という意味では評価できると思います。
システム保守
自社でシステム開発・保守を行っている事業者
オーナーズブック、トラストレンディング
上記2社は自社でシステム開発を行っているため、変更や改善、何か問題が発生した場合の対応スピードが最速であると推測されます。
その他の事業者
maneoとmaneoファミリー、そしてクラウドバンクのシステムは同じ外注先から提供を受けている模様です。
参考 ソーシャルレンディングシステム構築サイブリッジまとめ
アカウントロックに関しては、SBIソーシャルレンディング、トラストレンディング、TATERU Fundingなどデポジット無しの事業者については無くても問題ないと考えますが、クラウドバンクについては今回調査したデポジット有り事業者で唯一機能がなかったので検討してほしい感じです。
あとやっぱり自社でシステムを保守・管理できる事業者はセキュリティ面において強みを持ってますね。何か合ったときはスピード勝負な側面も強いので、その点も考慮するとオーナーとトラストレンディングはいい感じと言えるのではないでしょうか。
その両者に置いてもアカウントロックや二重パスワード、システム自社開発という点からオーナーズブックがセキュリティ面の安全性において最も優れていると判断したいと思います。
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