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SBIソーシャルレンディングの遅延ファンド情報を分析してみると22号が試金石になりそう

SBIソーシャルレンディングの遅延ファンド情報を分析

こんにちは、matsu@matsu_sl)です。

私自身は運良く遅延ファンドへは投資していなかったのですが、やはり今後のソーシャルレンディング業界の動向を左右する事案かと思いますので、自分なりに一度まとめておきたいと思います。

データを整理した結果、バイヤーズローン22号がSBISLの担保目利きや回収能力等の目安になるように思えます。

遅延中の各バイヤーズローンの公表データ

貸付額 返済額 遅延額 遅延率 LTVLoan to Value(ローン・トゥ・バリュー)の略称。不動産など価格が分か... More 償還予定日
16号 9億5,200万円 9,200万円 4億9,000万円 51% 73.68% 2018/10
17号 5億8,500万円 5億1,500万円 7,000万円 12% 74.71% 2018/10
18号 1億6,000万円 7,200万円 8,800万円 55% 70.48% 2018/11
19号 3億1,100万円 4,500万円 1億3,600万円 44% 75.85% 2018/12
20号 1億9,150万円 5,200万円 1億3,950万円 73% 79.79% 2019/1
21号 6億7,000万円 1億5,000万円 7,000万円 47% 65.5% 2019/3
22号 3億2,000万円 0円 2億9,700万円 93% 73.0% 2019/4
参考 最新の実績(元本償還の実績)SBIソーシャルレンディング

上記データはSBIソーシャルレンディングHP内で公表されているデータを元に作成しました。遅延率については当ブログオリジナルであり、貸付額に対して何%遅延しているかを表しています。

遅延ファンドのデータから分かること

参考 よくあるご質問について(SBISL不動産バイヤーズローンファンドの分配遅延の件)SBIソーシャルレンディング

遅延案件に関する基本問答は上記FAQに記載されています。

遅延を発生させているのは2社の貸付先で交渉中

上記FAQによると、遅延を発生させているのは2社の貸付先であり、16号〜22号までのファンドで2社あるいはいずれか1社に貸付ている状況だったようです。

遅延発生でいきなり競売という手段を取られたので私も少し驚いたのですが、現在は交渉可能な状況にあるようで、その結果19号ファンドは4,500万円が回収できたようですね。

遅延率を見ると22号で真価が問われそう

16〜22号まで順を追って「遅延率」を見ると増加傾向にあることがわかります。問題となっている2社に対する貸付が増加していることを意味しますが、案件を重ねるごとに信頼も構築されていたような印象を受けますね。

それで最終的に22号ファンドに至っては、貸付額:3億2,000万円に対し遅延額:2億9,700万円なので、遅延率93%

問題となっている2社に対する独占貸付案件と判断しても良いと思います。

そして、この案件のLTVは73%と結構低め。

回収等の処理順番にもよりますが、この22号ファンドの行方が、SBIソーシャルレンディングのファンド組成時の目利き力、そしてそれに伴った問題発生時の対応力を計る上で判断しやすい材料になると考えられます。

17号は最悪でも12%程度の元本棄損

遅延率12%程度なので、投資している方にとっては最悪全損でも全体としては12%程度の元本棄損になるので傷は浅いと言えるでしょう。ちょっと言い換えると、元本棄損率が0%〜12%程度で確定しているので他のファンドよりは経過を見守りやすいですね。

まとめ

しかし実際、遅延が発生した状況に直面すると、SBIソーシャルレンディングの複数社への融資を一案件へまとめて組成する手法安全性を高める上で有効であると実感できませんでしょうか。

問題が起こったファンドが全て22号のように独占貸付、一般的なソシャレン案件と同様であったとしたらちょっとゾッとします。

下手したら全損(;´Д`)同じ会社が連続して貸付募集するなんてよくありそうです。

だからこそファンド内で分散効果が効いているという意味では優秀であると評価できますよ。

大手だから可能なファンド組成方法だと思いますが、こういった視点から勘案してもソシャレン事業者&案件の安全性というものを見極めることができそうですね。

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