こんにちは、matsu(@matsu_sl)です。
太陽光・風力を判断する際、FIT価格のみ比較して判断した気になっちゃう人もいますが、気を配らなくてはならないのは最終的な収益性であり、FIT価格はその一要因でしかありません。
最も収益性に影響を与えるのは、日当たり・パネル性能などではなく「発電されれば必ず買い取られる」というFIT前提条件を覆す「指定ルール」という出力制限ルールの存在です。
目次でサクッと
出力制限ルールとは?
指定ルールとは
太陽光等には各電力会社ごとに接続可能量というリミットが設定されています。下記にリストアップされている電力会社の管轄ではすでに接続可能量を超過しているので、ある指定日以降に設置された発電所については無制限に出力抑制が可能、というルールが定められています。
北海道電力 | 平成27年1月25日以降 |
東北電力 | 平成26年10月1日以降 |
北陸電力 | 平成29年1月24日以降 |
四国電力 | 平成28年1月25日以降 |
九州電力 | 平成27年1月26日以降 |
基準が指定日以降の発電所ということなので「指定ルール」という名称がついているのでしょうね。
あくまで電気供給バランスを全体的に調整するためのルールなのですが、抑制に制限がない、という点が読みづらいので再エネ発電事業としては大打撃と言えるでしょう。
360時間ルール
接続可能量に達していない電力会社であっても、年間360時間以内なら無条件に抑制しても良いとされているルールです。
- 東京電力PG
- 中部電力
- 関西電力
このルールは高圧等事業用発電所はどこでも適用されるので、抑制されると言っても想定の範囲内で計算することが出来ます。
ハイブリットルール
360時間までは無条件に抑制、それ以降は指定ルールに則って抑制するというものです。
- 中国電力
- 沖縄電力
再エネ案件は指定ルール外で検討したい
九州電力、太陽光発電を出力制御する可能性が高まる
参考 太陽光発電、九電が停止要求の可能性 原発再稼働も一因Yahoo!ニュースどんなにFIT価格が良くても、日当たり最高で発電量が豊富でも、上記ニュースで報じられているように出力制限されてしまうと元も子もない状態に陥ってしまいます。
制限程度にもよりますが、それに対して私達からできるアクションはありません。従って特に太陽光案件を選ぶ際は「指定ルールを持つ電力会社の管轄ではないか?」を念頭に吟味されると良いでしょう。
SBIソーシャルレンディングのメガソーラー2案件もこれに絡んでるのでは?
先日、一旦は成立しファンドスタート直前でキャンセルされた案件、そして7月末に募集されるはずだった案件合わせて計2件のSBISLメガソーラーファンドですが、もしからしたら九電の出力抑制に関連してのストップだったのかもしれませんね。
提携している玄海〜は九州ベースで活動しているようでしたし。
まとめ
こういった出力制限を意識してか、クラウドバンクで募集される案件については大体指定ルール外のファンドが多いので、個人的には安心感を持っています。
とはいっても私は太陽光発電についてはインフラファンドへシフトさせているので関係ないと言えば関係ないのですが、全ての人が私と同じ選択をするわけではないので、そういった意味では違う選択肢を選んでも問題ないということで安心感を抱きます。
インフラファンドも基本関東圏に多く所有するタカラレーベン・インフラをメインにしています。
ただ台風災害などが起こると株価がどうしても下がってしまうのがネックですけどね。
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