こんにちは、matsu(@matsu_sl)です。
二重課税ってご存知でしょうか?
税金に税金が掛かるという意味なのですが、身近なところではガソリン料金(グレー)、自動車取得税なんかは完全に消費税と性質も被っているので二重課税と言えます。
少し形式は異なりますが、米国市場へ投資するWealthNaviにおいてもこの二重課税が発生します。
今回はその辺りの知識と対応方法について一緒に勉強できれば幸いです。
目次でサクッと
WealthNaviでは米国市場に上場しているETFへ投資を行いますので、保有銘柄から4半期ごとに配当金を受け取ることになります。
実はこの配当金は、まず米国で10%源泉徴収され、さらに源泉徴収後の金額に対して日本の分離課税が掛けられるという二重課税の構造となっています。
仮に100万円の配当を得たとしたら、まず米国の源泉徴収で10万円引かれて残り90万円。さらに日本の分離課税が発生して90万円の20%が税金として取られる。
で結局、二重課税により28万円取られるという計算。本来なら20万円で済むところを。
WealthNaviではETF組替え時などにETFの売却益が生じる場合があります。
しかしながら海外株式等の売却益については基本的に現地課税は行われず、日本の分離課税のみが適用されるので、
分離課税約20% = 所得税15% + 住民税5% + 復興税
といった税事情になります。
従ってWealthNaviで発生した収益において、売却益部分には二重課税が掛からないということになりますね。
二重課税を解消するために確定申告で外国税控除を申請する
特定口座で運用してても二重課税は解消されない
特定口座とは、運営会社が投資家の代わりに確定申告を行ってくれる便利な制度ですが、WealthNaviにおける二重課税解消については対応していません。
自分で外国税控除を確定申告で申請しなくてならない
また、特定口座、一般口座にかかわらず、ETFの配当は米国内で租税条約に基づいた税率で源泉徴収されており、差し引かれた金額に対して日本国内で課税されています。この二重課税を調整するための外国税額控除を適用されたい場合は確定申告が必要になります。
上記でも述べられているように、米国源泉徴収分を取り戻すには自力で確定申告を行う必要があります。ただし控除額には上限が決められているので、投資額によっては全額戻ってこない場合もあるので留意してください。
また、税控除ですので別収入で支払っている所得税が発生していないと実質取り戻せないという事態も発生します。(還付処置ではない)
まとめ
調べていく内につくづく「米国株式系は配当が当たり前で素晴らしい」という想いが募ります(*´∀`*)ノ
実際、確定申告に慣れている方なら労苦なく処理できますが、WealthNaviのターゲット属性は「忙しい人」なので、WealthNavi投資家において二重課税解消のために外国税控除を活用している人は少ないかもしれません。
100万程度の投資額でしたらリスク許容度にもよりますが50%を株式系とすると、配当金も数千円〜3万円で、それに掛かる米国源泉徴収額も数百円〜3千円程度になるので、実際、確定申告の労力に合うのかは微妙な判断です。
でもまあ、ソシャレン投資家でしたら確定申告は必須ですので、下記の節税方法と合わせてトライしてみてはいかがでしょうか?

ウェルスナビの二重課税
去年、確定申告会場で職員らしき人に聞きましたが「数百円だしする意味ありますかね?」と面倒くさがられ断念した過去があります。
ソーシャルレンディングも異質に見られ、私自身を面倒くさい認定された気がします。
自分でする場合にオススメのサイトや本などありますか?
うーん、めんどくさく見られても職員ならサポートするのが業務範囲なので使ってしまったほうが良いと思いますが、自分でやるなら弥生とかマネフォなどの申告ソフトで仕分けしながら一般的な解説本で間に合うと思いますよ。お話から察するにたぶん青色はやってないと思いますのでハードルは比較的低いはずです。